□伝統的建造物 改修・復元

重要伝統的建造物群保存地区にある建造物国の重要文化財に指定された建造物などの改修、復元に石州本来待瓦を葺いています。
登り窯で焼いていた頃の石州瓦の魅力である永い年月を経てきた石州瓦の寂びを表現すべく当時の瓦を降ろして洗い直し本来待瓦を混ぜて葺きなおしたもの、サビ瓦の濃淡を合わせ葺きしたもの、など古民家の改修や古民家風の新築にと参考にしていただいています。

 
 

島根県大田市大森町 石見銀山   
H22 国指定遺跡
渡辺家 手洗い場

世界遺産・石見銀山遺跡(大田市)にある、渡辺家住宅は、平成14年に国指定史跡とされています。江戸後期の1811(文化8)年に建てられた銀山付地役人の居宅で、銀山地区内に唯一現存する武家屋敷。母屋は木造瓦ぶき一部2階建て、延べ床面積約223平方メートル。土塀を巡らせて前庭を設け、奥に母屋や土蔵を配置する当時の武家屋敷の特徴を伝えています。復元工事では、1967年の改修時に実施された屋根の一部などを撤去。屋敷全体をいったん解体して持ち上げ、屋敷の土台基礎部分から江戸時代から明治時代に使われた工法で武家屋敷を再現。使用されていた石州瓦を極力活用し、木材も杉やベニヤ材を当時使われたマツやケヤキに戻してあります。その手洗い場に、亀谷窯業の石州瓦 来待黒が葺いてあります。来待黒は、来待石に鉄砂を混ぜたものをうわ薬にしてある色で、一枚の瓦の上で、赤みが強いところ、黒みが強いところがあります。そのため、屋根に葺いたときに混ぜ葺きのような陰影が生まれます。

 
 

島根県 津和野町
H23 国名勝・堀庭園
300年の歴史を誇る奥津和野の名園

津和野町邑輝の国名勝・堀庭園内にある母屋、2006年から8年にわたる改修工事が完了しました。当時の瓦を洗い直し、状態の良いものと亀谷窯業のサビ瓦を合わせて葺き替えとなっています。主に裏山に面した母屋の側面と背面にサビ瓦が葺いてあります。江戸時代から銅山経営に携わった堀氏の邸宅で、木造2階建て、床面積約500平方メートル。天井の高い荘厳な造りで、往時の威勢を今に伝えています。母屋は1785年に建築され、増改築を繰り返し、大正期に最大規模になったということ。当主の間には、屋根の明かり取りで光を入れる工夫も。平成17年7月に国指定名勝に指定されています。作庭は1987年、堀家の裏山を借景とし、数奇屋造りの客殿「楽山荘」があり、庭には十三重の塔、雪見灯篭や滝といった見事な景観を作り出しています。

 
 

 【石州瓦 本来待瓦 和型】
鳥取県倉吉市「赤瓦・白壁土蔵群」
(重要伝統的建造物群保存地区)平成15年 M邸

白壁土蔵群は、
江戸・明治期に建てられたものが多く、
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
■石州瓦屋根の町並み景観探訪 土蔵連なる 倉吉の街並み (石州瓦工業組合 HP)

 
 

島根県大森町 石見銀山
H17年 「熊谷家」葺替
重要伝統的建造物群保存地区)

平成19年(2007)世界遺産に登録された石見銀山。
その石見銀山御料における有力商人の「熊谷家住宅」は、 平成10年 重要文化財に指定されており、生活の変遷を最もよく示す民家建築です。寛政12年(1800)におこった町並みの大火後、享和元年(1801)に建築、土蔵などを増築し、明治元年(1868)に屋敷が整いました。熊谷家の復原工事は、平成13年度から平成17年度にかけて行われ、屋根復原には、亀谷窯業の石州サビ瓦が使われました。全ての瓦がサビ瓦で葺きなおされているのではなく、当時の瓦の状態の良いものと合わせて葺いてあります。200年の時を経た瓦とサビ瓦、よく見ると分かりますが、上手く葺いてあります。

 
 

岡山県成羽町”吹屋”「片山邸」(重要伝統的建造物群保存地区)
H17年 葺替

片山邸は、宝暦9年(1759)の創業以来、吹屋ベンガラの製造・販売を手がけた老舗です。1810年、島根県江津市の瓦職人がこの地で塩田窯を築いたのが始まり。それから200年、雪深いこの地で耐えてきた石州瓦とベンガラの色が美しく町を彩っています。吹屋ふるさと村は、昭和52年(1977)に重要伝統的建造物群保存地区に選定され、この片山家住宅は、平成18年(2006)に重要文化財指定を受けています。亀谷窯業の石州瓦 サビ瓦ともともと葺いてあった古瓦を合わせて葺いてあります。サビ瓦に黒味を帯びさせたサビ黒瓦も合わせることで、よりまだらとなり古い屋根を表現しています。